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2011.01.21

TLC Edmonton: Training for Live-in Caregivers

『移民への道も開ける、住み込みケアギバー・プログラム』
カナダ移民を目指す方必見!カナダ移民申請カテゴリーの1つ、住み込みケアギバーになる為の訓練プログラムを提供する専門学校、TLC Edmonton: Training for Live-in Caregiversを取材しました。アルバータ州エドモントンにある小規模の私立学校で、学生一人一人にきめ細かな指導をしています。

「'TLC' の意味は 'Tender Loving Care'」

Shirleyさん(ディレクター/講師):TLC Edmontonの創立者であり、講師でもあるShirleyさん。教師、託児所経営、医療機関や、精神病/身体障害者のための機関での仕事など幅広い経歴を持ち、その全ての経験が現在のケア・ギバー養成に活かされているそうです。
まず、カナダ移民申請カテゴリーの1つである、リブ・イン・ケアギバー・プログラムとは何かを教えてください。

「はい。リブ・イン・ケアギバーとは、雇用主の家庭で、指揮や監督を受けることなく、子供 、高齢者、 身体障害者などを住み込みで世話する専属のサービスを提供できる資格を有する者のことです。

高齢者人口の増加に伴い、このリブ・イン・ケアギバーの需要は年々増加傾向にあり、これからも増加するものと予想されています。国内の労働人口ではこの需要を満たすことが出来ないので、需要の増加に対処する為にカナダ政府は、カナダ移民申請カテゴリーの1つにリブ・イン・ケアギバーのプログラムを設定しました。カナダ人家庭が外国人ケアギバーを雇用する事によって、ホームケアーの充足を計るようにしたのです。これによって外国人ケアギバー志望者がカナダに来て、カナダ人家庭に住み込みで働くことが可能になりました。
ケアギバーには、2年間就労後、カナダの永住権と共に、どの分野でも働くことが出来るオープン労働ビザを申請する権利が与えられます。

貴校のプログラムを受講するとリブ・イン・ケアギバーになれ、移民にも申請できるということですか。

「そのとおりです。カナダ政府は、リブ・イン・ケアギバー・プログラムのカテゴリーで移民を申請する際の必要条件の1つに、教室での7ヶ月間にわたるフルタイムの訓練を挙げています。そこで私は、カナダ政府の規定に沿った、7ヶ月間のカリキュラムをデザインしました。子供の世話をするナニーとして、又は、介護を必要とする高齢者や身体障害者の介護者としてカナダ人家庭で働く資格を得るための、フルタイムのトレーニング・プログラムです。この7ヶ月間で、カナダ政府が指定する全ての必要条件を充たす教育と訓練を受けられます。当校のプログラムは、政府の定めた基準を満たしている学校として、Alberta Learning(アルバータ州政府の私立専門学校を管轄する機関)から認定を受けています。」

それではプログラムの詳細を教えてください。

「はい。授業は月曜から金曜の9:00から3:30までで、テキストやDVDなどの教材を用いた講義と校内における実地訓練を通して、リブ・イン・ケアギバーとしての専門知識や役割を学んでいきます。小クラス制なので、英語力の違う各学生のニーズや能力に合わせて授業を行っています。

履修科目には、『対人関係のスキル』、『意思疎通のスキル』、『住み込みケアギバーとしての役割に対する自己認識の開発』、『健康と安全』、『薬物治療の管理』、『高齢者の世話(加齢過程の理解、動作の補助、衛生、精神面の問題、末期ケアーなどを含む)』、『身体障害者の世話』、『子供の成長過程』、『子供の行動や態度に関する対処法』、『虐待の理解と認識』、『家庭の管理』、『食事の準備』、『栄養』があります。

『健康と安全』のクラスでは、応急手当や救急救命法を学び、St.John AmbulanceのCPR(心肺機能蘇生法)の履修証明書を取得します。この救急士の資格を持つことで、就職が非常に有利になるんですよ。

毎週木曜日と金曜日の『食事の準備』のクラスでは、カナダの家庭料理はもちろん、イタリア、ロシア、フランス、モロッコ、ギリシャ、韓国など、色々な国の料理とデザートを作ります。カナダではいろんな国の料理を食べますからね。

その他にも、文化や地理などカナダについて学ぶクラスや、仕事の探し方、履歴書の書き方、インタビューの受け方、リブインケアギバービザ申請の為の必要書類の集め方、書き方等の詳細、移民関係の申込書の書き方などの時間も設けています。

毎月、月初めからの入学が可能で、プログラム終了者には修了書が授与されます。」

プログラム受講に必要な英語レベルは?

「カナダ政府が定めているルールとして、日常生活に必要な英語レベルは必要です。具体的には、緊急時に救急車を呼ぶ電話ができる、訪問者の対応ができる、などのレベルで、TOEFLやIELTSなどのスコアは求められていません。(※2014年6月以降スコア提出が必要です。)7ヶ月間英語のみで授業を受けるわけですから、英語力はあるに越したことはないのですが、プログラムを取り始めた時にはあまり英語ができなかったのに、プログラムを終える頃には仕事をするのに充分な英語力を身につけていたという学生の例もあります。

成績評価も、英語での筆記テストと言う形では行っていません。各モジュール毎にプレゼンテーションやグループ・プロジェクト、クラス・ディスカッションなどの課題に対してフィードバックを与えています。ケアギバーの仕事というのはハートでするものであって、頭でするものではないですからね。英語があまりできなくても、優しくて寛大な心を持った人は素晴らしいケアギバーになれますよ。ただ、授業に真面目に参加していれば卒業はできますが、卒業と同時に私からの推薦書が自動的にもらえるわけではありません。『推薦書は努力して得るものだ。』と、学生には常日頃言っています。」

学生の仕事探しもお手伝いされているそうですね。

「はい。雇用契約書などのペーパー・ワークの指導はもちろん、在校生の就職活動を支援しています。当校にはケアギバーの人脈があるので、随時求人情報が入ってきますし、卒業生からの紹介も多いですね。また、当校のウエブサイトを通しても就職口を見つけることができます。カナダ人の雇用主は、カナダの基準にのっとって、 カナダで訓練を受けたケアギバーを好んで雇いますので、今までの卒業生達は100%職を得ています。

仕事探し以外のことでも、できる限り学生の力になりたい・・・そういう思いで、卒業生の質問にも答え、カナダ永住権を取得するまで学生一人一人をサポートしています。」

宿泊施設も斡旋していただけると伺いました。

「はい。本校の施設の一つでもある私の自宅と、すぐ近くの一軒家を寮としていますので、部屋を間借りすることが可能です。

学生達は7か月のプログラム終了後には雇用先の家に住み込むわけですから、家財道具を買う必要はありません。また、食事のでるホームステイをするよりも、自分で料理をした方が良い練習になるので、寮が一番利に叶っていると思います。」

リブ・イン・ケアギバーのお仕事はどんな人に向いていますか。

「人と接するのが好きで、思いやりのある人、また、リブ・イン・ケアギバーの仕事を理解し、この仕事を遂行する覚悟のある人ですね。移民目的だけでこのプログラムを受講し、思ったよりハードな仕事なので自分には向かないと途中で気づく人も中にはいますから。リブ・イン・ケアギバーは大変ですが、やりがいのある、素晴らしい仕事ですよ。」


学校の様子

血圧を測る練習 図画工作クラス クッキング・クラス
卒業パーティーの様子 エルク・アイランドで
バーベキュー。
休日はジャスパーでスキー。

「リブ・イン・ケアギバーは、移民への確実な近道」

Midoriさん(講師/栄養士/カウンセラー):TLC Edmontonを卒業後、住み込みナニーの仕事を経て移民へ。現在は母校で講師としてケアギバーを養成する側に。日本人への日本語でのケア・サポートもされています。
エドモントン留学の利点とは。

「エドモントンはカナダ西部のアルバータ州の中央に位置し、カルガリーやバンクーバーなどの大都市にも近接しているので、求職に最適です。カナダでは最も失業率が低く、顕著な経済発展を遂げている都市です。2002年には、ビジネスをするのに世界で最も魅力的な都市としてランクされました。また、エドモントンでの生活費は、トロント、バンクーバー、モントリオールと比較して、大変経済的です。無料のアクティビティーも多く、行動派の人には楽しめることがたくさんありますよ。
冬は−30度になることもあり寒いですが、家の中は暖かいですし、雨が少なく冬でも青空がきれいです。安全でとても暮らしやすい町ですね。」

プログラム受講から就職、永住権取得までの流れは?

「当校のプログラムは7ヶ月間のコースなので、学生ビザまたは、観光ビザでも勉強できます。(ただし延長した観光ビザでは就学することはできません。)観光ビザで就学する場合は、カナダ到着直後に本校に登録し、プログラムを開始する必要があります。

就学中に就職先を確保し、就労ビザを取るために必要な政府からの書類を取得しておきます。最初の就労ビザはカナダ国外で申請しないといけないので、プログラム終了後はすぐにアメリカ・シアトルのカナダ大使館などで手続きをし、次の日からでも仕事が始められます。こうすればコース終了と同時に就職することができるので、当校のほぼ100%の学生がこの形をとっていますね。そして就職した卒業生の全員が、その後カナダの永住権を獲得しています。

永住権をとった後はどんな分野の仕事もできるようになります。この学校で学んだこととリブ・イン・ケアギバーとしての経験を活かし、老人ホームや介護の仕事をする方もいますし、全く違う分野に挑戦される方もいます。みなさん、それぞれの夢に向かって進まれていますよ。」

Midoriさんのリブ・イン・ケアギバーとしての経験はいかがでしたか?

「私は1歳と3歳の女の子のナニーをしていました。移民取得のためには2年働けば良いのですが、とても良い家族に恵まれたので、3年間同じ所で働きました。ハワイ旅行に連れて行ってくれたり、誕生日やクリスマスには、2〜3週間の有給休暇プラス日本行きの航空券をプレゼントしてくれたりと、本当に良くしていただきました。家族のように扱ってくれましたね。

リブ・イン・ケアギバーとして働くには、まず自分にあったファミリーを見つけることが大切だと思います。お互いが好きにならないと成立しないので、面接はお見合いのようなものです。全くの他人と同じ家で暮らすのですから、どんなに気に入ったファミリーでも、難しいことは起きてくるでしょう。その時に大切なのは、コミュニケーションをきちんととることですね。思いやりや誠意は、言葉ではなかなか通じなくても、態度できっと相手に伝わると思います。」


「この学校で学べて、先生と出会えて良かった!」

Emmaさん:2010年8月からリブ・イン・ケアギバー・プログラムを受講中。
この学校を選ばれた理由は?

「私は英語環境で子供に接する仕事をしたかったので、カナダの永住権をとれる、リブ・イン・ケアギバー・プログラムのある学校を探していました。ケア・ギバー の学校はどこも授業料が高いのですが、インターネットで学費が良心的なこの学校を見つけました。メールで色々と問い合わせをしてみましたら、迅速で丁寧な返事が返ってきて誠意が感じられたので、すぐに入学を決意しました。」

入学前に語学学校などで英語の勉強をされていますか?

「はい。2008年にバンクーバーのESLで7ヶ月間学び、卒業後はカレッジに7ヶ月間通いました。その後も3ヶ月間、インターンシップをしながら英語を勉強しました。この学校の授業は全て英語で進んでいきますし、医学的な言葉や専門的な言葉がテキストにもたくさん出てきます。意見を求められたり、発言する機会が多々ありますので、ある程度の英語スキルがあったほうが授業を楽しめると思います。」

この学校で学ばれてみていかがですか?先生方や授業についての感想を教えてください。

「授業はアットホームな感じでとても楽しいです。小さな学校ですが、その分先生が生徒一人一人をきちんとケアしてくださり、卒業生で今現在働いてる人の相談にも丁寧に応じてアドバイスをされています。リブ・イン・ケアギバー・プログラムのことも熟知していて、政府が方針を更新するとすぐに新しい情報を教えてくれます。私も本当に良くしていただいていて、授業以外のことでもよく相談にのってもらっています。」

今までで一番面白かった授業と、大変だった授業を教えてください。

「 一番楽しかった授業は 『子供の成長過程』です。このクラスでは、乳幼児への接し方や一緒に楽しめる工作、童謡などを教えてもらえるので、ナニーとして働いた時に役立つと思います。

大変だったクラスは『高齢者の世話』です。お年寄りが直面する病気(癌、認知症、糖尿病...etc)や、介護を必要とする方へのケアの方法を学びましたが、私自身認知症の祖母がいたため、その祖母のことや、ケアをしていた母の大変さを思い出し、感慨深いものがありました。」

エドモントンでの自由時間の楽しみ方は?

「学校から バスで20分ほどのところに世界最大級の巨大ショッピングモール(ウェスト・エドモントン・モール)があります。そのモールにはスーパーマーケットや映画館、室内プールも入ってます。セレクトショップやセカンドハンドのお店がある、ホワイト通りにもショッピングに行きます。

私は先生のお宅に10人の人とシェアをしながら住んでいますが、放課後はルームメイトと映画を見に行ったり、夜ご飯を一緒に作ったり、おしゃべりしたり、トランプをしたり、ケーキを焼いたりと、とにかく楽しく過ごしてます。ヨガのレッスンや、陶芸などの習い事に通う人もいます。」

今後の目標や夢を教えてください。

「私は就職先が決まり、アルバータ北部の田舎の家でナニーとして働くことになっています。永住権を取得した後は、YukonやNothwest Territoryなど北の方や、まだ行った事のない土地に色々なお仕事を経験しながら、カナダ中を移動して行きたいなと思っています。」


学校の様子2

綺麗な寮の部屋 授業の様子 シャーリー先生と学生たち

「永住権をとった今も、先生と連絡をとりあっています。」

Masayoさん:2007年の卒業生。
一番ためになった授業を教えてください。

「たくさんありますが、私は対人関係のスキルの授業が面白かったです。どんな職種にも役立つ、人との効果的なコミュニケーションのとり方を勉強しました。これは雇用主の家庭内で一緒に過ごすリブ・イン・ケアギバーにはとても重要な事なので興味深かったです。実際に仕事をして大変役にたちました。」

カナダへの移民申請から永住権取得まで、どれくらいの期間がかかりましたか。

「私の場合、移民の書類を郵便で出した日から移民取得まではちょうど12ヶ月かかりました。書類を出して7ヶ月程でオープン・ワークが出て、その後健康診断を受けてから3ヶ月後くらいに面接の日程の手紙が来て、さらにその2ヵ月後に面接でした。PRカードが来たのは面接の2ヶ月後です。(注:永住権取得までにかかる期間は、申請者のケースなどによって異なります。)途中雇用主を変えなくてはいけなくなり、ワークの申請をしなおしたりするのがちょっと大変でした。ですが先生がとても熱心にサポートしてくれて、不安な事などなんでも相談できたので、とても心強かったです。卒業後も連絡をとりあっています。」

お仕事はどのように見つけられましたか?

「私はジャスパーという小さな町での仕事を探していたのですが、在学中から地元の新聞に広告を載せたり、ナニーのサイトをチェックするなどして雇用先を見つけました。今までに、3歳と5歳の女の子と、7歳の女の子のナニーをしました。子供と楽しく過ごしている時や、親御さんから感謝された時にやりがいを感じます。」


「専門知識を身につけながら、英語力もアップ!」

Hitomiさん:10月からリブ・イン・ケアギバー・プログラムを受講中。
この学校で勉強してみていかがですか。

「すごく楽しいですね。フレンドリーでリラックスした雰囲気の授業です。先生が素晴らしい方なので、みんなとても良い関係を保っています。

障害者の病気を1つテーマとして選び、リサーチをして発表するというプレゼンテーションをしたのですが、障害者について学び始めてから、子供を対象にしたナニーより、障害者のためのケアギバーになりたいと思うようになりました。看護婦としての日本での経験も役立つと思います。

英語での授業は難しいですが、勉強しているうちに英語力もついてきます。私はこちらに来て3ヶ月ほどたちますが、来たばかりの頃より会話力やリスニング力、それから長文を読む力もずいぶんついてきていると思います。」


<取材後記>

今回は、リブ・イン・ケアギバー・プログラムを提供する TLC Edmonton をご紹介いたしました。

この学校を選ばれた理由として、学生の皆さんが共通して「問い合わせに対する返答の迅速さと丁寧さ」をあげていらっしゃいました。学生一人一人を大切に、親身になって相談に乗ってくれるShirleyさんに、学生のみなさんは大きな信頼をよせています。在学生だけではなく卒業生とも密に連絡を取り合い、サポートを続けていらっしゃるそうです。そんなきめ細かなサポートを受けれる所が、この学校の最大の魅力だと言えるでしょう。

高校卒業資格があれば何歳でも受講できるので、20歳から60歳ぐらいまでの幅広い年齢層の学生が学んでいるとのこと。学生の10人に1人は男性だそうです。

卒業生は永住権取得後、一生の仕事としてリブ・イン・ケアギバーを続けていくもよし、養護施設や福祉の方面で経験を活かすもよし、または全く違った分野で新しいキャリアに挑戦することもできます。

移民申請にかかる期間がますます長くなり、永住権の取得が難しくなってきている昨今。真剣に移民を考えている方は、短期間で確実に永住権を取得できるリブ・イン・ケアギバー・プログラムをご検討されてみてはいかがでしょうか。

レポート Jpcanda.com取材班(Mimi)
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