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毎週更新!カナダ留学・語学学校・専門学校『生』情報

2001.8.28
Canadian College of Shiatsu Therapy (指圧カレッジ)

『手に職をつけて、将来カナダで働きたい! そんな人にオススメ、“指圧”の学校』

薬などを使わない、人間の治癒力を助ける指圧は、ここ数年カナダでもShiatsuと呼ばれて徐々に認知度も上がり、需要も高まっている注目の分野です。
※現在のプログラムはフルタイムになり、卒業に必要な資格と条件がこの記事の時と変わっています。詳しくは学校情報のページをご覧ください。


★ここに通う生徒は、将来自分で開業するなど、指圧を仕事にしたいと考えている人ばかりです。
(チズコさん・・・2期生(昨年の9月〜)。将来はプロの指圧セラピストとして、海外での活躍を目指しています。)


勉強をはじめたきっかけは何ですか?
「前に、指圧ではなくマッサージの勉強をしたことがあったのですが、サティフィケート(修了証)だけでなくちゃんとした資格が欲しかったんです。それでアメリカとかも行ったりしつついろいろ調べたんです。最近では指圧にもいろんなスタイルがあるようなのですが、この学校では最も基本的な形の指圧をきちんと教えてくれるようでしたし、日本人の先生もいるので安心感がありました。」

でも、授業は全部英語ですよね?大変でしたか?
「そうです、英語で勉強したかったんです。卒業してからやれることが広がると思って。日本以外のところで開業したいと考えているので、そのために英語が必要なんです。少なくとも先生が話していることを聞き取れないと大変ですね。出てくる単語を覚えたりして、聞き取りに慣れてくるとだいぶ楽でしたが。 」

ここを卒業してからのチズコさんの夢は?
「こちら(カナダかアメリカあたり)で、ちゃんと自分で開業したいです。指圧セラピストをしながら、何とか長期休暇が取れるような生活スタイルをできないものかと考え中です。旅行が好きなので、いろんなところに行ってみたいんです。日本では難しいのかもしれないですけど、カナダかどこかで実現できたらなあと。 」

手に職があると夢が広がりますね!


★指圧を学びたい人は世界各国から。
(Judyさん・・・2期生(昨年の9月〜)。カナダ出身。)

−指圧を学びはじめたきっかけは何でしたか?
「子供に手が掛からなくなってどこか学校へ行きたいと思っていたんです。前から何かしら、治療やヒーリングについて学びたいと思っていたので指圧を勉強することにしました。」

最近カナダでも指圧の人気が高まっているように思うのですが?
「そのようですね。実際、ここのクリニックも大変混み合っています。北米など西洋人にとっては新しい体験となるのですが、10分などの短いコースなどで試してみたのが気に入って、何度も足を運ぶ人が増えて来ています。」

−指圧のどんなところが興味深いですか?
「そうですね、実際誰かに指圧をしてみると、一人一人の身体の違いに驚かされます。骨格、筋肉の付き方など、それに合わせて治療の加減なども変えていかないとならないですからね。」

−卒業後は指圧を仕事にしたいと考えているのですか?
「もちろん。ウィスラーやバンフなどのようなリゾート地でできたらいいですね。きっと指圧をしてもらいたいと思う人がたくさんいるのではないかしら?始めはどこかのスパなどで、もう少し経験を積んで、いずれは自分で開業したいと思っています。」

−国際色豊かな学校のようですが、クラスの雰囲気はどうですか?
「とってもいいですよ。国籍もそうですが、年齢もさまざまでおもしろいです。コース期間も長いので、生徒同士もいい関係が作れますよ。」


★卒業までの125人実施体験授業は、学校が経営するクリニックでも実践!

指圧の鍛錬には、まず経験が最重要課題。そのためにも学校では、授業の一環として、卒業までに125名に施術をすることを義務づけています。

 

その実習の場所として、学校の中、またはLonsdale Quay(ノースバンクーバー・シーバスの駅があるマーケット内)にあるクリニックで、実際の患者さんへの指圧を体験できます。将来開業を目指している生徒のみなさんにとっては、本当に貴重な体験になるようです。

生徒が実習として行うStudent Clinic は、1時間以上かけて行う全身治療で$25、指圧初心者のお試しコースとして、地元の方にも人気があるようです。


★指圧は治療、だからきちんと学ぶことがたくさんあります。
(むつみ先生・・・学科を教えるインストラクター。プロの指圧セラピストでもある。)
授業は実技と学科の2つに大きく分かれています。すべては英語の授業ですが、いずれ開業することを目指す生徒のみなさんには、ちょうど良い英語トレーニング期間でもあります。

授業の内容を具体的に教えてください。
「授業は実技と学科に分かれていて、私は学科を教えています。1年目は解剖学、人間の構造をテキストを中心に学びます。2年目が運動学と病理学。筋肉がどのように機能しているかなどを運動学で学び、なぜ病気にかかり、どのように治すのかということを病理学で学びます。」

指圧の勉強の中でも、病気について学ぶのですか?
「病理学は普通、医者になる人が学ぶ西洋の学問ですが、指圧師としても病気に関する知識は必要なのです。指圧によって治療できる病気もありますので。」

−授業はすべて英語で行うのですよね?どのくらいの英語力が必要となるのでしょう?
「普通に日常会話ができればついてこれるかと思います。あとは専門用語ですから、英語を話せる人にとっても初めて見るような単語がたくさん出てきます。だから英語力を問わず誰でも自分で調べて勉強することになるんですよ。 」

−指圧セラピストに向いているのはどのような人だと思いますか?
「相手のことを何とかして助けてあげよう、この人を治す手伝いをしよう、というような人に尽くせる精神がたくさんある人。人間には自然治癒力というのがありますから、それを助けてあげるんです。 」

−いいお仕事ですね。
「そうですね。人に喜ばれ、長く続けられる良い仕事だと思います。私自身、しばらく仕事場を離れて主婦をしていましたが、手に職があればまた何年かして戻って来ることもできますね。 」


★生徒1人1人のニーズを大切に、この学校を自分の家のように思ってもらえるように。
池永先生・・・Canadian College of Shiatsu Therapy 校長。)

−学校をスタートした経緯を聞かせてください。
「トロントにある指圧学校で働いていておりました。その後B.C.州で指圧クリニックを開いた後、1年経ってから1999年に学校をスタートしました。この9月からの生徒が3期生になります。」

−カナダでも現在、指圧に対する認識が高まっていると言ってよいのでしょうか?
「はい、だんだんですけれど愛好者が増えていますね。でもまだきちんと認識されてないこともあります。場所にもよりますけれど、バンクーバーでも指圧は中国の技術である、と思われていたり正しくは伝わっていないと思います。」

−指圧は「治療」でもあるのですよね?
「考え方としてはカイロプラクティクスなどと同じで、施術をする人はちゃんとトレーニングを積んだ有資格者でなくてはなりません。間違った方法で行うことは危険なんです。ですから、資格を得るまでには学ぶべきことがたくさんあり、この学校は2年コースですが、まだ短いくらいだと私は思っています。」

指圧のセラピストに向いている人はどのような人でしょう?
「基本的には経験を積むしかない、つまり早道というのがないのが指圧です。やはり人の身体を扱うわけですから、そのために授業の中で125人の臨床実習というものが含まれているわけです。そのためにも、コツコツと努力できる人でないと良い指圧セラピストにはなれないのではと思います。」

−生徒のみなさんには、日本人以外の外国の方が多く学んでいるようですね。
「そうですね。でも基本的には日本に何らかの興味があったりする人たちですよ。もしくは、薬などに頼らずに病気を治す、自然治癒力などに興味がある人たちですね。現在は日本人が4割弱ですが、特に地元カナディアンの受講生が増えているところです。」

−池永先生の今後の豊富を聞かせてください。
「いずれ、カナダの医療システムに指圧というものを組み込んでもらいたいと思っているのです。ここ数年で旅行保険など、指圧治療費に一部の保険が適用されるなど医療としての指圧が少しずつ認識されてきています。予防医学という観点で、指圧を広めることで全体の医療費を減らすこともできます。ですから、通常の医療保険も適用されるなどして、カナダに暮らす人たちの健康にもっと貢献したいと考えています。
そのためにも同士が必要なんですね。授業料もできるだけ安くおさえています。夜間コースもあるので社会人でも学べます。生徒の募集は今のところ9月だけですが、1人でも多くの人に指圧を学んでもらいたいと思っています。」


★Canadian College of Shiatsu Therapy で教えられる指圧は、指圧の祖、浪越徳治郎先生直伝!!

指圧療法は浪越先生によって創案・完成された日本独自の手技療法だそうです。浪越先生といえば、マリリン・モンローやモハメド・アリが来日した際に指圧を施したということで、名前を知っている人も多いのではないでしょうか?“指圧の心母心、押せば命の泉湧く”なんていうフレーズも有名ですよね。

Canadian College of Shiatsu Therapy の池永先生は、この浪越徳治郎先生より直接指圧を学んだ方の1人。つまり、王道を行く指圧方法を、この学校でも教えられているわけです。

そして、池永先生は日本指圧協会カナダバンクーバー支部長も務められ、カナダに正しい指圧が普及するようにと日々奮闘中。

ユニフォームの背中には『診断即治療』の文字が。



<取材後記>

そういえば、ここ何年かでクイックマッサージのお店をよく見かけるようになりましたね。それとともに、指圧という日本の文化も徐々に広まっているそうです。

ここの学校に通い、指圧を学んでいるみなさんは、ほぼ全員が卒業後に指圧を仕事にしていきたいと考えていました。

その意味でも、すでにカナダへ移民をしている日本人の方、カナダに残りたいと考えている日本の学生などが、手に職をつけようと真剣に学んでいます。まさにこれからのビジネスなので、英語で学んだ指圧の知識を活かして、ヨーロッパでの開業を計画している日本人卒業生もいるそうです。池永校長先生もそうですが、西洋文化の中で指圧を実践する人達は、まだパイオニアと呼べそうですね。

手に職、いや「指に職」かな?指圧で将来を大きく変えるチャンスはたっぷりあるように思いました。

レポート Jpcanada.com取材班(Shinobu/Aya)



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